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エナジーを奪う人たち

ほんの少しの間、同じ空間に居ただけ、電話で話しただけ、メッセージのやり取りをしただけなのに、なぜかひどい疲労感を覚えたことは誰しもあるでしょう。そんなとき、相手が吸血鬼や蛭のようにあなたのエナジーを奪っていることがあります。獲物としてロックオンされると、しばらく連絡を取っていないにもかかわらず、物理的距離を超えてあなたのエナジーを盗みにやってくることも。もちろん、あなたが無意識に誰かから奪い取っていることもあります。奪い奪われることを避けるために、詳しく知って健全なギブアンドテイクにつなげていきましょう。

 

目次



奪う側

チャクラの不調和

エナジーフィールドの欠陥


奪われる側


 

はじめに:エナジー交換はフェアではないことも


人は、誰か/何かと交流するとき、常にエナジーを交換しています。与え受け取るものは、常にフェアであるとは限りません。実際には、どちらか一方が消耗したように感じることが多いでしょう。

誰かと会ったり話したりした後に気分が良くなった場合はポジティブなエナジーを受け取っていますが、気分が悪くなった場合は、相手からネガティブなエナジーを受け取ったか、あるいは、相手にあなたのエナジーを与えた、もしくは奪われたと考えられます。


本来は、自分が与えたいものを与え、受け取りたいものを受け取っていきたいものですが、不要なものを受け取ったり、与えることを許可していないはずなのに奪われたりすることがあります。エナジーを奪っていく人たちは存在するのです。


奪う側と奪われる側、それぞれ見ていきましょう。


支配して奪うエナジーヴァンパイア


エナジーを奪う人たちは、サイキックフックとして相手からエナジーを吸い取るため、エナジーヴァンパイア(吸血鬼)と呼ばれています。(サイキックフックについては、ブログ記事『サイキックアタック/フックの正体』をお読みください。)


奪うエナジーは、生命力が目的とは限りません。人気、才能、能力など、相手が持つポジティブな資質を奪ってやろうとやってくることもあります。実際にはそれを奪うことなどできないわけですが、相手の自尊心や自己信頼感を奪い、精神的に支配することで、結果的に気力や生命力も奪っていきます

家庭、学校、職場など、あらゆる人間関係にエナジーヴァンパイアはいます。直接会って交流しているかどうかにかかわらず、相手が自分に、自分が相手に、強い感情を意識/無意識に抱いていることが原因ですから、その思念は物理的距離を簡単に超えます。エナジーコードと呼ばれるものを他者につなぎ、遠隔でエナジーを盗んでいきます。


エナジーヴァンパイアのタイプ


誰もがエナジーを奪う人になり得ますが、一般的には、次のようなタイプが多いでしょう。

  • ナルシシスト 自己陶酔していて、いかに自分が優れているかを誇示したがり、尊大な態度を取る

  • テイカー 与え受け取るという行為において、自分の利益ばかり優先し、相手から取れるだけ取ろうとする 関連記事:『風の時代のギブアンドテイク』

  • マウントを取る人 自分を誇示して、明示的/暗示的に人を見下し、何かと人より優位に立ちたがる

  • コントロール・フリーク(仕切りたがり屋) 自分が関わる人や状況をすべて管理・支配しようとする

  • 嫉妬深い人 常に自分が一番でありたい、相手の関心を自分に向けておきたいという強い欲求に駆られて行動する

  • ドラマ・クイーン(同情を集めたがる人) 自分は「悲劇のヒロイン」「被害者」であるとドラマティックにアピールする

自らに身体・精神症状があるように装ったり、症状を作り出したりして同情や関心を集めるミュンヒハウゼン症候群や、同様のことを子どもに行う、代理ミュンヒハウゼン症候群と呼ばれる作為症(虚偽性障害)も、同情してくれる人に対してエナジーヴァンパイアになり得るでしょう。


また、”Dodging Energy Vampires”の著者クリスティアン・ノースラップ医学博士によると、エナジーヴァンパイアの特徴は、10種類あるといわれているパーソナリティ障害のうち、Bグループに当てはまる傾向があるといいます。

  • 反社会性パーソナリティ障害: 目的のためには手段を選ばず、罪の意識なく、人を操り犠牲にする

  • 境界性パーソナリティ障害: 見捨てられることへの強い怖れから、人間関係、セルフイメージ、気分、行動の変動が著しく、失望させられたと感じたときは、浪費、過食、物質乱用、無謀運転、自殺の素振り、自傷行為など自己破壊的で衝動的な行動を取り、他者に対しては批判的な言葉を浴びせるなど攻撃的になる

  • 演技性パーソナリティ障害: 常に注目を浴びていたいがために、自分を誘惑的/挑発的に表現する行動に出る

  • 自己愛性パーソナリティ障害: 傲慢/横柄で共感性に欠け、自分が特別であると過大評価し、賞賛されたい欲求が強く、失敗する可能性のある状況を避ける

パーソナリティ障害は「自己像(セルフイメージ)と他者やストレスに対する反応のパターンに、それぞれ特徴的な問題がみられる」といいます。(出典:MSDマニュアル家庭版『パーソナリティ障害の概要』)


実際に診断されていなくても、上記の特徴に近い人はいるでしょう。

診断される人とそうでない人の差は、人間なら誰しも持っている怖れや欲求が強いかどうかの違いでしかないのかもしれません。



エナジーヴァンパイアによく見られる態度・行動


わかりやすくするためにタイプ分けしてみましたが、エナジーヴァンパイアに対するイメージは何となくできてきたでしょうか。共通点は、自己中心的で、人を操り支配する傾向があることでしょう。悪意がないこともありますが、実際に自分がどういう感情・態度で相手に接しているか、何をしているかはわかってやっています。そこには常に目的があるからです。特徴的な態度・行動を隠すのが上手なエナジーヴァンパイアもいますが、何度か接しているとよく見られる傾向が現れてきます。

  1. 常に自分の利益になるように打算が働く

  2. 相手を下げて自分が優越感を味わえるようにする

  3. 他者への配慮に欠け、平気で人を利用し、人の時間・労力・親切心を奪う

  4. 自分にとって相手に利用価値があるかどうかによって態度を変える。下に見る相手に対しては横柄で傲慢、取り入ろうとする相手に対しては過剰に称賛する

  5. 自慢話/不幸話が多く、人の関心、同情、承認、称賛を得るために周囲を操作する

  6. 人とは違うと自分を特別視したがる。外見/能力/社会的ステータスなどにこだわり、それらを得ようと必死で欲深い

  7. 物や人の所有欲が強く、物事や相手をコントロールしようとする

  8. 困ったときだけ連絡してきて、自分の話を一方的にする。相談は関心や同情を引くことが目的で、自ら現状を変えようという意識はない

  9. 言い訳が多い。人からのアドバイスに対して「でも」と返し続け、素直に学ぼうとする謙虚さに欠ける

  10. 自己中心的な視点になりがちで、相手から見て自分がどう見えるかなどの想像力に欠け、自分を客観視できない

  11. 自分を省みず、自らの言葉や行動に責任を取らない

  12. 不足感が強く、不平不満が多い。「足るを知る」とは無縁で、今あるものに感謝できない

  13. 自分はいつも誰か/何かの被害者であるという他責思考

  14. 人にしてもらうことが当たり前で、自ら与えるという意識に欠ける

  15. 「良いことがあったら自分のおかげ、悪いことがあったら人のせい」と都合良く解釈し、「おかげさまで」という概念はない

  16. 他力本願で、人に幸せにしてもらいたいと思っている

傾向を知ると、意外と周りにこういう人多いなと思った方もいるでしょう。ご自身で思い当たるところがあるかも・・・と素直に思われた方はブラボー!自ら変わっていくチャンスを手に入れたといっていいでしょう。


エナジーヴァンパイアの心理


エナジーヴァンパイアという名称が名称なので、どれだけのものかと構えてしまいそうになりますが、中身は本当にどこにでもいる普通の人です。社会的に成功を収めていたり、人気者で人から信頼されていたり、あるいは家庭的であったり、一見「いい人」がエナジーヴァンパイアであることも多いです。意図的に奪いに来ることもありますが、本人は無自覚のことが多いです。


では、エナジーヴァンパイアと呼ばれる人たちのそういった態度・行動の裏にはどんな心理が隠されているのでしょうか。様々なケースがありますが、傾向として見ていきましょう。


1.自尊心が脆い


自尊心を自力で保つことができず、他者の評価に依存します。常に、人からよく思われている、認められていると思えないと不安になります。能力があるように見える人、評価されているように見える人、幸せそうに見える人など、無意識であっても誰かに対して羨望や嫉妬の感情を抱く傾向が強いです。

2.劣等感が強い


強い劣等感を抱きながらそれを抑圧し、虚勢を張ります。名の知れた人・組織とのコネを誇示する、ブランド品や高級品を持つ、自分の知識をひけらかすなどで、自分を大きく見せようとします。年収、学歴・経歴、所有物といったもので人を値踏みしがちで、分かりやすい「勝ち」にこだわります。何事も優劣や勝ち負けで見る傾向があり、競争心が強いです。

3.自己否定感が強い


完璧主義のこともありますが、自分に足りないものに意識がいくため、自己否定感が強く、否定されることへの強い怖れを抱きます。弱い部分を人に見せようとはしません。失敗する可能性があることを避けようとするのも、自己否定感をこれ以上膨らませることは耐えられないから。ナルシシストは自己愛が強いイメージがありますが、本当の意味で自分のことは愛していません。

4.無価値感が強い


心の奥底では自分のことを価値がない人間だと思っているため、空虚感や不安感でいっぱいです。でもその自覚も、そこと向き合う勇気もなく、何とか回避しようとします。運動、仕事、ゲームなど、自分と向き合わずに済むことに多く時間を費やしがち。自分以外の世話ばかりする場合も、自分は役に立っていると思うことで無価値感を埋めようとしているからです。スケジュールが予定で埋め尽くされている方が安心する傾向にあります。


5.依存心が強い


人、物、お金、会社・組織、地位・権力、仕事、恋愛など、どれを対象とするかは人それぞれですが、これらに対する依存心が強い傾向にあります。自分で自分を満たすことができないため、自分の外側にあるもので自己充足感や満足感を得ようとするからです。依存しているわりにはその対象を心からは信用していません。また、宗教、占い、スピリチュアルを一助とするのではなく、それがあらゆるすべてを何とかしてくれると盲信するのも、自分自身の力を信頼できずに依存している状態です。


6.被害者意識が強い


育った環境や社会に対して恨みのようなものを抱えていて、それを自分のハンディキャップとして言い訳にしたり自己憐憫の道具として使ったりする人もいます。過去の出来事にとらわれる一方で、現状を本気で自ら変えようという意志は本人にはあまり見られません。それがなくなると言い訳できなくなるからです。

自分を大きく見せようとしても、あえて小さく見せようとしても、中身は空っぽ。エナジーヴァンパイアには、自分の中心に軸というものがありません。外側の表面的なことに振り回されてブレやすく、本質的なことを捉えることはできないから、常に不安で不安定とも言えるでしょう。自分軸があるように振る舞うこともありますが、エナジーヴァンパイアは人が持っている光を盗み、それを使って自分に光があるように見せているだけなのです。


エナジーヴァンパイアのエナジーリーディング


エナジーヴァンパイアは、実は気力・生命力といったエナジーが枯渇状態。それでも元気でいられるのは、他人からエナジーを奪っているからです。枯渇を生み出す原因は、本人のチャクラとエナジーフィールドのいずれか、または両方が本来のベストな状態で機能していないことにあります。エナジーを他人から供給している間は元気でいられることもありますが、外から供給していても内側の不調和自体を修復できるわけではないため、いずれ病気を発症していくことが多いでしょう。


チャクラの不調和


これまで見てきた中では、人からエナジーを奪う人は、すべてのチャクラが中心からズレていたり、第1チャクラ(会陰)から第5チャクラ(喉)までのいくつかが不調和になっていたりすることが多いです。

関連記事:『7つのチャクラと健康の関係』


それぞれのテーマです。

第1チャクラは:地球とつながり、物質界にしっかりとした基礎を築く

第2チャクラは:生きている喜びを外との関わりのなかで見出し、エナジーを循環させる

第3チャクラは:個性を発揮し、自分で自分の人生の舵を取る

第4チャクラは:自分を含めすべてに無条件の愛を与え受け取る

第5チャクラは:抑圧を解き、真の自分を表現する

特に、「自分」を確立して、自分を信頼していくという部分で重要である第1チャクラは、地球の中心からエナジーを補充するのに重要な役割を担っているため、ここが正常に機能していないと自分の気力も生命力も枯渇していき、他人からエナジーを供給せざるを得なくなります。


たとえば、人と張り合う気持ちが強く、すべてに対して防衛的であれば、第1チャクラのエナジーが過剰で外に漏れ出していて、本来の自分や生きる目的を見失っている状態のときはこのチャクラのエナジーが不足していることなどが考えられます。第1チャクラが正常に機能していないことで第2(おへそ)から第7チャクラ(頭頂部)まできちんとエナジーが上昇していくことができないため、全体的な不調和を引き起こしやすくなります。


どのチャクラも、不足でも過剰でも正常に機能しません。チャクラの不調和を放置していると遅かれ早かれ病気を発症していくと考えられています。


第1から第5までのチャクラについての詳細は、以下の記事をご参照ください。


エナジーフィールドの欠陥


エナジーヴァンパイアとなっているとき、心と体と魂をつなぐ役割を担うエナジーフィールドに欠陥がある場合もあります。全身を包む、完全な球体の保護膜があるとイメージしてみてください。そこに穴や裂け目があるように見えるとき、そこからエナジーが外へ漏れて消耗しやすくなると同時に、外側からのダメージに脆弱になる傾向があります。たとえば、人を見下すような態度・行動を取る人が、自分が同じ目に遭うと非常に傷つきやすいことがありますが、この場合もエナジーフィールドに欠陥があるでしょう。

エナジーフィールドの穴や裂け目の原因は、外的要因と内的要因、その両方が考えられますが、通常は自分が持っている自己治癒力で修復されていきます。人からエナジーを奪わないと自分を保てない状態にある人は、簡単には修復できない穴や裂け目がそこにある場合もあり、そのほとんどは、幼少期のトラウマが原因のことが多いです。


本人にとって強い感情を経験した忘れられない出来事があった場面では、魂のかけらを落としてきていることがあります。魂のかけらを回収しない限り、自分のエナジーフィールドは不完全であり、心と体と魂が統合されることはありません


よく見られる原因としては、幼少期に、親や保護者などから無条件の愛や承認を得られなかったことが挙げられます。親からの愛が過剰で過保護だった場合も原因となり得ます。外側の要因で左右される状況下では、子どもは自分というものをうまく確立していくことはできないといいます。認めてもらえないことへの怖れや見捨てられるのではないかという不安がつきまとい、何かに執着することで自分の内側のバランスを保とうとする傾向があるようです。それは、仕事、恋愛、人間関係など、大人になってからの人生のあらゆる側面に影響を及ぼします。


エナジーヴァンパイアは癒せるのか


人からエナジーを奪う傾向のある人は、心の奥深くに大きな原因を抱えていることが多いとわかっても、何とかすることはできるのでしょうか。

エナジー的なアプローチでは、チャクラやエナジーフィールドを修復しながら、置き忘れてきた魂のかけらがあればそれを今の本人に戻し、望ましくない思い込みを今のご自身にとって望ましいものと置き換え、心と体と魂を統合していくことができます。これにより、自尊心を取り戻して自分軸がしっかりすることで外側の何かに振り回されることが少なくなっていくという効果も得られます。

animiscentのホリスティックエナジーヒーリングについてはこちら


ただし、ヒーリングで無意識の領域に働きかけたとしても、本人が意識して行動を変えていかない限り、変容していくことはできません。エナジーヴァンパイアとなる人たちは、本来の自分から目を背けようとする傾向があるため、アドバイスも聞き入れにくく、「自分と向き合う」こと自体が難関になりやすいです。変容を遂げるためには、次のようなことを自覚していくことが大切かもしれません。


1.ラベルを剥がして見つかる内側の光を探す


意識/無意識かかわらず、人はあらゆるラベルを自分に貼っています。社会や家庭内での役割、物事はこうであるという思想・信条、過去の出来事による「被害者」であるという立場、自分の気質、今抱えている病気など。エナジーヴァンパイアになるタイプは、自分というものがない状態なので、自分に貼ったラベルを自ら剥がそうとはしません。そのラベルが自己イメージを確立するためには不可欠であり、それがなくなると自分が自分でなくなるような感覚に陥るからです。自分をしっかり持っている人は、ラベルをすべて剥がしても、うろたえることはないでしょう。ひとつずつ剥がしていくことで、自分が何を怖れ、何に執着しているかが見えてきます。手放していけば、本来の自分が持つ内側の光が見えてくるでしょう。

関連記事:『幻の自分に気づく


2.外側に頼りすぎず、自分の力で、自分ができることをやっていく


人は生きている以上、何かしらに依存していますが、エナジーヴァンパイアとなっている人は、依存度が強い状態。まずは、本人が何に執着・依存しているかに気がつき、その程度を緩めていくことが必要です。たとえば、他人の評価を軸にし過ぎている人は、自分がこう決めたからこれで良しとする、という意識を持つことも大事。自分で自分の人生の舵を取っていくという意識が、精神的な自立心を育てていきます。また、人から与えてもらうだけではなく、自ら与えるという意識を持つことも大事です。誰しも人や社会に貢献できることはあります。それを見つけてやっていくことが必要でしょう。


3.自分がどう在りたいかを描く


何十年という長い間この状態で生きてきたから、それが自分の性格であると思い込んでいる人は多いでしょう。しかし、人が、これは自分の性格であると信じている性質のうち、8割は性格ではないと、高次元の存在から教えてもらったことがあります。「エナジーヴァンパイア」も、性格ではなく「状態」であるのに、それに甘んじて変えようとしないことが問題。いつでもこうありたいと思ったときは、変わっていくことができる。その意思を持つことが大事です。


4.毎瞬、毎瞬、自分で選択をするという意識を持つ


たとえば、どんな感情を持ち、どう対処するかはいつでも自分が選択できるということを覚えておきましょう。怖れ、劣等感、怒り、嫉妬などのいわゆる負の感情を抱いたとしても、自ら主観的に煽った挙げ句、強まる感情に任せて行動することもできれば、それが過ぎ去るのを客観的に見て感情が弱まっていくのを待つこともできます。すべては自分の選択次第であり、その選択に責任を持つという意識が大切です。


5.必要のない欲を手放す


エナジーヴァンパイアとなっている人は、今の自分が持っているものに感謝できない状態であることが多く、もっともっとと欲しがる傾向にあります。そうして手に入れたものにも満足せず、さらなる欲にとらわれていきがちです。物質界における欲や、ネガティブなエナジーを持つ感情を、ある程度は手放していかないと霊性を受け入れる余地はありません。安心感や心地よさなど力の抜けた精神的な豊かさを求めるのであれば、必要のない欲を手放していくことは必要でしょう。


エナジーを奪われやすい人


エナジーヴァンパイアは、相手によって自分の態度や行動を使い分けます。ターゲットにする相手としない相手とを見極めているからです。他の人は平気そうだけど、自分はとてもじゃないけど付き合えないというときは、あなたがターゲットになっている可能性が高いでしょう。

エナジーヴァンパイアは、エナジーが枯渇しがちな人や波動が低い人から奪おうとは思いません。自分にメリットがあるものを奪うのが目的ですから、生命力が高い人や、周囲への配慮を欠かさない人など、エナジーが純粋で波動が高い人を狙います。エナジーは波動の高いほうから低いほうへと流れるため、波動の高い人から奪うほうが効率的で効果的だからです。


その中から奪いやすいのは、自分に優しさや共感、同情心を示してくれる人、自分を相手にしてくれる人、譲ってくれる人、支配しやすい人。エナジーヴァンパイアは、自分の感情をぶつけて反応してもらうことに依存する傾向もあるため、無意識に他人の感情を拾いがちなエンパスやHSP(Highly Sensitive Person)は格好の餌食となります。相手に寄り添おうと、真剣に、誠実に取り合っていることが仇となり、相手に隙を与え、そこにつけ込んでくるのがエナジーヴァンパイアです。

エンパスについては、『あなたも思い当たる?!超エンパスの22の特徴』をご覧ください。


エナジーを奪われないための対策


エナジーヴァンパイアを自力でどうにかしようとするのは至難の業です。サイキックフックをヒーリングで相手を取り除いたとしても、あなたがターゲットとなっている場合は繰り返しやってきます。エナジーを奪われる側で対策をしていったほうが狙われにくくなるでしょう。


対策①自分のエナジーを与える先を自ら選択する意識を持つ


自分が消耗するだけ、消費されるだけの関係は躊躇せず切っていくことも必要です。自分を守ることは自分を大切にすること。いい人ぶったり、甘い顔をして許容したツケは、自分で払うことになります。自分も相手もウィンウィンの関係を築くために、見込みのない縁は遠ざけていきましょう。


対策②自分の内側にある思い込みを手放し、共依存から抜け出す


自分が持っているものを無意識に自ら差し出してしまう人は、自分が誰かに必要とされることで自分の価値を見出すなど、エナジーヴァンパイアに自ら依存しているとも考えられます。需要と供給がマッチしたこの関係は、親子、兄弟、夫婦間だけではなく、知人・友人、上司と部下、カリスマ性のある人物とそれを慕う人々にも共依存は見られます。一方的に奪われているようで、自分がそこに依存している可能性を探ってみましょう。

詳しくは、『サイキックアタック/フックの正体』の記事の『サイキックアタック/フックを受ける要因が自分にある?』の『1. 自分が相手を許容している』をご参照ください。


対策③あえて寄り添わないことが相手のためになることもある


エナジーを自ら供給するのではなく人から奪っている人は、そのことに自分で気がつかなくてはやめることはできません。喜んで差し出す人がいれば本人は困らないので気がつくことはないでしょう。自分が人から相手にされなくなったときや、人生のあらゆる側面がうまくいかなくなったときに、自分を省みることができるかもしれません。学びの機会は必要です。与えることがその人のためにはならないこともあると覚えておきましょう。

対策④自分がどう思われるかは気にせず、必要以上の義務感や罪悪感を手放す


わかりやすくネガティブな態度・行動を取る人は、構って欲しいだけのことも。気にかけてあげる必要はありません。それによって相手がますます不機嫌になったり憤ったりしても、あなたの責任ではありません。


ひどい人と思われたくない、嫌われたくない、批判されたくないという気持ちがあったら、それを手放しましょう。どう思われても本来のあなたの価値は揺らぎません。見捨てるようなことをするなんて、と罪悪感を抱く人もいますが、どんな魂もそんなに弱くはありません。その人にはその人にとって必要なことが起きると魂の力を信じ、完璧で完全な宇宙の流れにゆだねてしまいましょう。


対策⑤境界線を設け、毅然とした態度を取って、相手につけいる隙を与えない


人間の本性は善であると信じたい人や、どんな人のこともわかってあげたいと思う人は、自他の境界線が曖昧になりがちです。相手目線で物事を考えられる人は、無意識のうちに自分のエナジーフィールドを広げすぎていて、自ら相手の気持ちを察知しに行っていることもあります。気持ちを思いやるのは、自分にとって安全な人に限定するなど、自分なりのルールを設けましょう。毅然とした態度を取ることで、エナジーフィールドを強化していくことができます。


対策⑥無意味な謙遜はやめて、自分の内なる光を大切にする


「自分なんて」「自分にはできない」「自信がない」という言葉は、自分を大切にすることや、自分の強さ・知性・能力を信頼することを自ら放棄し、優越感を得たいエナジーヴァンパイアに、自尊心や自己信頼感といった「光」を譲り渡していることになります。自分の内なる光は、誰のものでもなく自分のものとして大切に育てていくという意識が重要です。


対策⑦自分が被害者であるという意識を持たない


エナジーヴァンパイアにいつもエナジーを奪われていたと知ったら、腹立たしく思うでしょう。でも、相手を恨まないでおくことも大切です。自分が「被害者」であるという認識が強まると、自分がエナジーヴァンパイアとなっていくことも考えられます。奪われていたと知ることができたなら、自ら手放すべき思考パターンに気づくことができるチャンスでもあります。ただ、磁石のようにお互いに引き合った、その事象を淡々と受け止め、やれることをやっていきましょう。


対策⑧自分の気分や感情がエナジーヴァンパイアによる仕業だと見抜く


エナジーヴァンパイアが自己肯定感や自己信頼感を奪っていったとき、自己否定感や自己不信に陥りがちになります。これを自分の内側から発した感情ではなく、外側からの仕業であると見抜くと、早く回復することができます。相手から与えられた負の感情に浸ってしまい、自分を責め続けたりすると、自分のエナジーフィールドに穴を開けてしまうこともあります。突如、自分に対して抱く疑念などは、自分のものではないとさっさと手放してしまいましょう。


おわりに:エナジーヴァンパイアも愛すべき魂である


危険極まりないエナジーヴァンパイア・・・明日から気をつけようと感じた人は多いでしょう。自分の身を守るために、相手を遠ざけることは必要ですが、憎むべき相手ではありません。感情を込めずに、淡々と距離を置きましょう。今はその状態でも、いつか変わることもあります。

実は、私の兄は幼い頃からずっと、何十年と、私からエナジーを奪っていました。社会的には人から好かれ信頼されるような人ですが、私の味方でいようとはしてくれず、私のやることなすことすべて言葉や態度で否定する傾向がありました。自立して遠く離れて住むようになっても、自尊心や自己信頼感を奪う「支配感情」のサイキックフックは続き、いつも責められているように感じたり、自分が劣っていると思わされたり、私はいつもエナジーが枯渇して体調不良でいることが多かったです。


兄は無自覚。まさか自分が妹の体調不良の原因とは思いもよらなかったわけですが、見かねた母がヒーリングを受けるよう兄に話をしてくれました。スピリチュアルに対して抵抗のなかった兄は、私の師匠のセッションを受け、素直に耳を傾けたそうです。それ以来、私の元へエナジーを奪いにやってくることは一切なくなりました。自分の中の劣等感の原因を癒すことができたため、優越感を維持しようとする必要がなくなったようです。


兄には、私の人生の半分くらい奪われていたような感じがして、最初は恨みがましく思ったりもしました。でも、人は魂の学びの段階が様々。兄は、劣等感を抱く原因と向き合うステージにいただけ。私も兄と関わることで「支配されることを許容せずに自分を大切にする」という学びを得られました。

私自身、いつもエナジーを奪われる側であるとは限りません。私は知識欲が強いところがあるため、知ろうとし過ぎて、教えてくれる相手に質問攻めにしたことがありました。そのようなときは、知りたいものの答えは外側にあると思い込み、相手に依存している状態になっていた可能性はあります。


自分が何気なく取っている行動において、見えない部分で実際は何をしているか、自分を客観的に見る視点は大事です。


エナジーヴァンパイアだとしても、人を魂としてみたとき、それが本来のその人ではない状態であることがわかります。なぜなら、人は「本来の自分」の状態にあるとき、何にもとらわれず、自分も相手も尊び自由にすることができ、魂の気高さを発揮できているからです。

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