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センタリングで見出す、ゼロの安寧

本来の自分からズレる。生きていれば誰にでもあることですが、ズレたままの状態が続くと、本当の自分がどうしたいのか、どう在りたいのかがわからなくなり、自分を見失いがちになります。本来の自分の感情・欲求ではないものを、自分のものとして取り入れてしまっていることもあります。ズレたら戻す。それを日常的にセルフケアとして行っていく方法として、センタリングをご紹介します。

花で表すセンタリングのイメージ
 

目次




 

I. センタリングとは


ゼロポイントが中心点


センタリングとは、自分にとってベストな中心点に自分を置くこと。

中心点とは、x軸、y軸、z軸など、どの軸から見てもゼロのポイント。

ここは、自分を含め、すべてが完璧で完全な状態と捉えることができる座標です。


何も足さなくていいし、何も引かなくていい。

だって、すべては完璧で完全だから。


あれこれどうこうしようとしすぎず/しなさすぎず、自分の感覚に適度に自分の身をゆだねながら、自分が望む自分や世界を、自由に創造していくことができる状態です。

どの魂も、完璧で完全な光の玉

私たちは、外界からの刺激によって右往左往することがしばしばありますが、それは生きていれば当然のこと。自分の座標は常に変わりゆくから、それに応じて、自分の中心を捉え直す必要が出てきます。


一瞬でも、ズレているときは、本来の自分を生きていないとき。と言えますが、不快感や違和感などがなければ、そのまま放置して構いません。そこに心地よさがあるうちは、手放す必要があるものなどないと自分で認識している状態なので、無理にどうこうしようとしなくていいのです。


モヤっとするとき、あるいは精神的/肉体的に不調やつらさを感じるときは、自分のなかで葛藤が起きているときなので、ズレた自分を早めに中心に戻してあげましょう。


ズレて戻すことが、生きること


内面の葛藤が生じるのは、いまの自分にフィットしない思考癖や価値観、信条を抱き続けていることによる制限や制約があることに気づき、それを取り払いたいと、自分が心の底で望んでいるから。


固定化された観念というエナジーを解き放つためには、そこにゆらぎや遊びが生じることが必要です。だから何かのきっかけによって、内側に強い感情が湧きあがったり、右往左往するということが起きるのです。


動きがあるから、手放せる。変えていける。

自分の中心を、探求し続ける人

ズレがあるからこそ、本来の自分を見つけやすくなり、自分の魂のテーマや課題に気づくことができて、自らを癒し、徳を習得しながら成長し、人生の幅を広げていける。

ズレが生じることは、生きていれば当たり前に起こることなので、それでいいのです。


いまの自分が本来の自分からズレていることに気づいて、戻す。

それを繰り返していくのが人生。


ズレていることから目を背けたり、ズレを戻すことに抵抗したりと、本来の自分からズレっぱなしにすることを自分に許容していると、やがて自分のことがよくわからなくなります。

自分の戻るべき中心を見失い、戻りにくくなるからです。


なので、まずはズレという心の声に気づくことが大事。

そして、ズレたら速やかに戻せるようになるために、いまの自分の中心を探っていきましょう。


II. 視覚化でセルフケア


いまの自分の座標を確認する


ゆっくり深呼吸し、眼を閉じて視覚化してみましょう。

空中に浮かぶシャボン玉

  1. あなたはひとり、シャボン玉のような球体の中にいます。

  2. あなたが視覚化した球体の大きさはいかがでしょうか。 手を広げたときに届きそうな距離ですか、それとももっと遙か遠くにありますか?

  3. 球体のなかで、360度、目を閉じたまま見渡してみましょう。 ひとりでいるはずですが、何か/誰かがいるような感じはありますか?

  4. 上下、前後、左右の距離感を探ってみます。 自分が上方に浮いている感じ、もしくは、沈んでいるような感じはしますか? 前後はどうでしょう。いまの自分がいる位置からの距離感は、前も後ろも均等ですか? 左右どちらかが近く、あるいは遠く感じたりしますか?

  5. 応用編です。自分の姿を見てみましょう。 シルエットは視覚化できますか?

そのときどきで座標は変わります。

何度かやっていくうちに、ご自身の傾向も見えてくるでしょう。


座標からわかる、いまの状態


様々な捉え方ができますので、絶対にこれという正解はありません。

まずは、ご自身の感覚を第一にされてください。

以下は、傾向としてご参考にしていただければと思います。


A. 球体の大きさ

B. 球体の中の存在

C. 上下・前後・左右の距離感

D. 自分の姿


A. 球体の大きさ


球体の大きさで、外側と自分との距離感を知ることができることもあります。

球体で表すエナジーフィールドの中にいる人

球体の中にいる自分が両手を大きく広げたときにすぐ届きそうな大きさ

  • 自分ごとにフォーカスできている


球体の中が広すぎる、もしくは球体の縁が薄くてわからない

  • 相手の顔色、場の空気、周囲の情報をつい拾ってしまう状態

  • 自分の欲求や本心より、社会的な体裁やルール、他者を優先しがち


B. 球体の中の存在


球体の中に自分だけがいる、あるいは自分以外の何かや誰かがいる。それによって、自分が外側からの影響を必要以上に受けているかどうかを知ることができることもあります。


自分しかいない

  • 健全な境界線を維持できている

第三の目で知覚する自分のエナジーフィールド

何か/誰かがいる

  • 自分のものではないエナジーが付着し、その影響を受けている

  • 不要となった感情や信念・思考パターンを手放せずにいる

  • 他者に支配/依存されている、サイキックアタック/フックを受けている

他の存在を自分とは異なる光で知覚する

C. 上下・前後・左右の距離感


上下は、精神界と物質界、そして、自分とハイアーセルフ、自分とロウアーセルフとの関係性を見ることができるかもしれません。ゼロ地点にいれば、バランスよく、ミドルセルフが主導権を握っている状態。どちらかに偏っているときは、自分に対する主導権をいずれかに明け渡し気味かもしれません。


上が近くて下が遠い

  • 宗教や哲学、形而上学/スピリチュアル的なことに偏重している

  • 自分自身ではなく、啓示的なメッセージばかりを頼りにしている

ゼロポイントより上にいる

上が遠くて下が近い

  • 物質的なこと/世俗的なこと、地位や名誉、形式にとらわれすぎている

  • 自分を守ろうとするあまりに不健全な思考・感情にとらわれている

ゼロポイントより下にいる

前後の距離感は、社会や時計時間との関わり方を表していることもあります。

ゼロ地点が「いまここ」で、最も力が抜けているときといえます。


前が近くて後ろが遠い

  • 自分の願望実現や「あるべき自分」に前のめりで、目に見える結果をすぐに求めようとしすぎている

  • 「こうありたい」という未来にとらわれがち

ゼロポイントより前にいる

前が遠くて後ろが近い

  • 潜在意識で抱いている物事や社会・対人関係に対しての怖れが強い

  • 自分を守ろうとしすぎて気後れしている

  • 変わることに躊躇、腰が引けている

  • 「これまでの自分(過去の自分のエナジー)」が足かせになっている

ゼロポイントより後ろにいる

左右は、後ほど詳しく述べますが、女性性と男性性、右脳と左脳を表すことが多いでしょう。

性別関係なく、両方の要素をバランスよく使えているゼロの状態がベストです。


右が近くて左が遠い

  • 思考偏重で、感覚的なことを却下しがち

  • 正義感が強く、善悪をジャッジしがちで批判的

  • 他者や物事をコントロールしようとしがち

  • 流れに逆らう

ゼロポイントより右にいる

右が遠くて左が近い

  • 人生の主導権を他者に譲りがちで、自分を犠牲にしがち

  • 他者の問題を引き受ける一方、自分自身が取り組むべき課題から逃げがち

  • わかっていても行動に移すことができない、前進することへの不安がある

ゼロポイントより左にいる

D. 自分の姿


自分の座標を感覚的に捉えることができてきたら、自分の姿も観てみましょう。

シルエットを目で追っていき、線を描くように輪郭を視覚化してみても大丈夫です。


うまく描けない、ある一点より先に進めないときは、そこに癒されることを待っている何かがあるかもしれません。

全身の輪郭

半分ないように見えたり、全体的/部分的に白いモヤがかかっている

  • 誰かに思念(サイキックアタック/フック)を送っている

  • 他者に依存/支配している

  • 誰かのことを赦せないでいる


右腕が欠けているように見える

  • 身近な男性との関係性に課題があり、それによる苦痛や怒りといった感情を自分の中に溜め込んでいる

  • 他者に支配されている、あるいは他者を支配している状態による制約・制限が生じている


左腕が欠けているように見える

  • 身近な女性との関係性に課題があり、それによる苦痛、哀しみ、怖れといった感情を自分の中に溜め込んでいる

  • 問題解決に諦め感や無力感が生じて投げやりになったり、相手と距離を置こうとしたりしている


脚全体がないように見える

  • 地に足が着いておらず、拠りどころのない感覚、本当の自分がわからなくなっている

  • 自分の幸せを、外側の何かに見出そうとしている


身体の部位がそれぞれどのようなメッセージを発しているのか、具体的にお知りになりたい方は、イナ・シガール著の『体が伝える秘密の言葉』をご参考にされてみてください。癒しのヒントを得られるかもしれません。



左右と女性性・男性性の関係


左右は、自分のなかの女性性と男性性のバランスを観るのにわかりやすい指標となります。

前述のとおり、性別関係なく、両方の要素をバランスよく使えているゼロの状態がベストです。

女性性と男性性のバランス

左は、感覚的なものを重視する右脳的要素であり、力を抜いて受容し、包み込むような女性的要素で、おへその辺りにある第2チャクラの水のエナジー(感情)と喉の第5チャクラの空のエナジー(宇宙、すべてなるものとのつながり)が関係しています。


女性的要素が整っているときは、次のようなことができているときかもしれません。

  • 抱いた感情を理解・対処する

  • 感情的なブロックを取り除く

  • 新しい生き方を学び変容する

  • 流れに乗る、順応する

  • 豊かさを招き入れる

  • セクシュアリティのバランスが取れている

  • 自分の魂、高次の自己とつながる

  • 自分や周囲の波動を上げる

  • 次元上昇、一体性、全体性

  • 自他との平和的関係


右は、積極性や行動力、決断力というものを重視する左脳的要素であり、自分が持つ個性や能力を外側に発揮していくような男性的要素で、会陰/尾骨の第1チャクラの土のエナジー(基礎、自分)とみぞおちの第3チャクラの火のエナジー(内なる輝き)が関係しています。


男性的要素が整っているときは、次のようなことができているときかもしれません。

  • 地に足を着ける(グラウンディング)

  • 地球と自然のエナジーにつながる

  • 創造性・安定性・安心感の基盤

  • 宇宙エナジーを受け取る基礎を築く

  • 緊張や身体的ストレスを和らげる

  • やる気や人生への熱意を育む

  • 不要なものを破壊して変容させる

  • 物事を熟成させ完成させる

  • 人生に変化をもたらすのを助ける

  • 真相を明らかにする


エナジーのバランスは、身体の使いかたとリンクしている


上下左右前後のバランスが取れているときは、創造のプロセスのはじまりといわれている「風」の第4チャクラ(メンタルプロセス)がいい感じに活性化されているでしょう。

  • 肉体と精神が統合されている

  • 自他への愛、思いやりを発揮できる

  • ハートからの真実の言葉に耳を澄ませ、それに従ったり表現したりすることができる

  • 内観がしやすく、波動を上げやすい

  • 「内の如く、外もまた然り」自分の内側が外側の世界に展開されていることがわかっている


エナジー的なバランスが崩れているとき、身体的にも崩れていることが多いです。

たとえば、左右どちらかに重心を乗せすぎていたり、前屈みだったり腰が引けていたり、左右いずれかにばかり不調が出たり、胸から上または下によく不具合が生じたり、など。


たとえば、自分が向き合うべき課題から逃げているときは、身体が左に寄ってしまっているということもあるので、そこから何かの気づきのきっかけを掴むのもいいでしょう。


自分を、ゼロに戻す


いまの自分の座標を確認しズレを見つけたら、その都度、中心点に自分を戻すということをやってみましょう。誰か/何かがいるようだったら、それが光に吸収されてなくなるような視覚化をしてみてください。


理由はわからなくても、そうしていくうちに、なぜこうなっているのか、ぼんやりとヒントが浮かび上がってくることがあります。


エナジーワークができる方は、そのまま原因を掘り下げてみるのもよいでしょう。ただし、あまり考えすぎずに中心点にひとまず戻してみる、ということを繰り返していくことが大切だったりもします。特に、感情的に揺さぶられ動揺しているときは、冷静になるまで分析するのはやめておきましょう。


気分を落ち着かせたいとき、お風呂に浸かっているときや就寝前、リラックスしたいときなどは、次の方法もオススメです。


目を閉じて、湖の真ん中に自分がいるところを視覚化してみましょう

ゼロポイント瞑想

  1. ドローンを飛ばすような感じで辺りを見渡してみてください

  2. そこには誰もいません(もしいたら、湖の外へと出してあげてください)

  3. 湖の真ん中にいる自分に焦点を戻します

  4. 天から自分のところへ光を放つ水が一滴、垂れてきました

  5. 頭から身体の中心部へと降りていき、その一滴が湖の水と一体化しました

  6. ふと目をやると湖が球体になっていて、自分が、自分というよりその球体の中心点であることに気がつきます

  7. その中心点が自分の奥深くに浸透していくような感じを受けるまで、その中心点にフォーカスしてみてください

ゼロの安寧 by animiscent

中心点はハートチャクラ、無条件の愛にあります。愛を基点としているので、自分を社会や集団的に合意している定義づけに照らして、自分をあれこれジャッジする必要がありません。この中心点は、胸の辺りにあるように感じる人もいれば、みぞおちの辺りに感じる方もいます。最初はそこにあまりとらわれず、「このへん」と捉えておいてください。


球体の中では、斜め上でも下でもなく、360度中心を保つことができるとベストです。


この世界を生きているだけでもズレは生じますが、夢の中やふとした瞬間に別次元に行ったことにより中心点からのズレが生じることもあります。すべての次元の自分を、共通の中心点に引き戻し統合するという感覚でやってみると尚よいかもしれません。



III. 中心円から中心点へ


いまの自分を、ありのまま見つめる


慣れていけば、視覚化は目を開けていても感覚的に一瞬でできます。

中心に戻そうとしてもできなかった、ということがあっても大丈夫。

まずは、ズレたときにズレたことを認識することから始めてみましょう。


ズレたことに罪の意識を感じる必要も自分や他者を責める必要もありません。

ズレたことに気づけたら、いまの自分の課題が見えてきているということ。

あるがままの自分に光を当てる

そのときどきで、自分の100%いい状態というものは変わります。

過去の100%よかったと思う状態は、いまの100%ではありません。

また、こうなれば100%なはずという先入観も、いまの100%とは異なります。

それらを目指そうとしてしまうと、いまの自分とのズレが生じます。


いいときの自分、ありたい自分を追い求めすぎず

いまの自分がどういう状態かを見極め、ケアしていく


まずは、ゼロに戻す視覚化を続けてみてください。ズレはありつつも、いったん自分をゼロポイントに戻してみることで、いまの自分に何が必要か見定めケアしていくことが可能になっていくかもしれません。


ずっと同じような傾向が続く場合は、ゆっくりと時間をかけて取り組んでいってもいいと思いますが、エナジーヒーリングセッションで他者の力を借りるという選択もオススメです。ひとりで頑張り続けるよりも他者の視点を入れたほうが、自分だけでは一生かけてもわからないような貴重な洞察が得られることも多いです。


自分だけの力ではどうにもならないときは「他者の助けを借りる」ことがそのときのテーマである場合もあります。


私たちはいつも、中心円のなかにいる


この記事では、「中心からズレる」という表現を用いましたが、私たちは本当はいつだってズレてなどいないのかもしれません。

中心点に向かう螺旋状のドット

本来の自分を追求していくたびに、その中心円がどんどん狭まり、ズレと呼ぶ動きが少なくなっていく。最終的に、その中心円は中心点となり、本来の自分以外に、誰かや何かを生きようとしなくなるのかもしれません。

螺旋状に花を咲かせるネジバナ

中心円から中心点に向かう流れは、直線ではなく螺旋状なのだと、散歩中に出逢ったネジバナが教えてくれました。


遅々として進んでいないように見えても、本来の自分を生きようとしている人は誰でも、中心点に進み続けている。


だから、その瞬間、瞬間に、ただ自分自身であろうとし続けるだけでいい。


本当の自分とは何なのか――螺旋状に中心に向かっていく次元を超えた魂の旅を、私たちはそれぞれ続けていくのだということが理解できたとき、焦ることなくゆっくり、自分のペースで歩んでいけばいいことに、気づくことができるのかもしれません。



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