たかがクリーニング(歯石の除去)。でも、痛みが怖くて不安・・・。そんな方に、少しでも痛みや不安を和らげる方法をご紹介します。
痛みを左右するのは歯茎の腫れ
本来、歯や歯茎が健康な状態であれば、クリーニング時に痛みや出血を伴うことはないんだそうです。それが、一度痛い思いをしたからと歯医者から足が遠のいてしまっている方は多いかもしれません。でも歯石が長期にわたってこびりついた状態になると、最初は柔らかな状態がどんどん硬くなり、それを除去するための力が通常よりも大きくなり痛みを感じることも。3ヶ月に1回はクリーニングをしておいた方が痛みが少なくて済む、といわれています。
クリーニングよりもその前に行われる歯周ポケット測定の方が痛いと感じる方も多いかもしれません。歯と歯肉の隙間にプローブという器具を入れて溝の深さを測るのですが、健康な状態であれば2~3mmといわれており、歯周病があったり歯茎が腫れていたりするとそれ以上の深さになり、クリーニングの前のその検査だけで痛みや出血を強く感じる方もいます。ある程度の痛みや出血は避けられないとして、でも歯茎の腫れを抑えてからクリーニングに行くと少し軽減できるかもしれません。
歯と歯茎のマッサージで腫れを抑えておく
STEP 1. 塩と重曹を1:1の割合で混ぜ合わせます。塩は、食卓塩でOK。重曹は食用グレードのものを選びます。ある程度の量を作り、フタがある容器に入れておくと定期的に使えるので便利です。
STEP 2. それを濡らした指先に取り、歯と歯茎を優しくマッサージ。歯ブラシでやると歯も歯茎も傷めてしまうこともあるので、指で行うようにしましょう。
STEP 3. お水かぬるま湯で口をすすぎます。
瞬時に歯茎の腫れが引くのを実感できると思います。歯茎の腫れを自分で認識していなくても、やってみると「実は腫れていたのかも」と思うほど。デンタルフロスをする前か後にもオススメです。
エドガー・ケイシー療法
実はこの方法、20世紀最大の霊能者で「奇跡の人」とも呼ばれるエドガー・ケイシーのサイキック・リーディングによって勧められたものです。ローレンス・M・シュタインハルト著の「エドガー・ケイシーのインナー・ビューティー革命」(pp.106)に、
”重曹と塩にまさる歯磨き粉はない”
と書かれてあり、虫歯の予防にも勧められています。
私たちの歯には、バイオフィルムという被膜がつくことがあります。これは微生物が集まってコミュニティが形成された、細菌にとってのバリアのようなもので口の中のネバネバや口臭の原因となるらしいのですが、歯医者さん曰く、これは歯磨き粉やうがい薬では除去できないそうです。これについてもエドガー・ケイシーはリーディングしていて、身体の老廃物が肺に放出され、それが呼吸の際に体外に出されるときに歯に付着したものであり、塩と重曹のマッサージを週に少なくとも3~4回行うことで、この被膜を洗い流すことができると答えています。あとは「日に1,2回、良い歯磨きを使って磨くこと」が大事だそうです。
エドガー・ケイシーのリーディングを元に作られたイプサブと呼ばれる歯磨き粉もあります。歯磨き粉とありますが、週に1,2回指で歯と歯茎をマッサージするためのものだそうです。
塩と重曹に加え、有効成分としてアメリカの先住民が歯痛に効くとしたプリックリーアッシュバークという樹皮が含まれています。
イプサブを使用すると、歯と歯茎の健康を保つほか、喉の動きを良くし、唾液腺や扁桃腺も活性化するといわれています。
クリーニングの前:不安や痛み、出血の程度を抑えておく
塩と重曹で行う歯と歯茎のマッサージを行い、歯茎の腫れを抑えたところで、不安な気持ちがあったりイヤだなと気が進まないのは変わらないかもしれません。でもそれも、歯医者さんへ行く直前にホメオパシーのレメディを摂ることで、不安も痛みも出血も和らげることができます。
レメディの名前はアルニカ(アーニカ)。常備しておきたいレメディとしてもホメオパシーのページでご紹介しています。私が使っているのは英国王室認定のエインズワース社のものですが、ホメオパシージャパンのアルニカも、少量から安価で入手できるのでお試しにピッタリです。
歯医者さんへ行く前に、このレメディの瓶の底を片方の手のひらに数回当てて振り、一粒キャップに取って、舌下に落とし溶かします。行くことが憂うつに思えてきた時点から取り始めてOK。また、エナジーが強い人ほど早く効くともいわれているので、弱まっているかなと感じるときは、1時間ほど前から摂った方が良いかもしれません。
たくさん摂れば効果が高くなるというわけではなく、短時間に多く摂ってしまうとご自身のエナジーが枯渇することがあるといわれています。一日に2、3回までを目安にしておきましょう。
アルニカは、打撲やもみかえしにも効果を発揮するため、痛みに対する不安や緊張でガチガチになった筋肉もほぐれる効果も期待できます。
クリーニングの後:痛みやしみる感覚、動揺を和らげる
歯石を取ったあとは、歯も歯茎も敏感になっています。歯茎が傷ついていることもあれば、歯茎の下の部分の歯石を除去した場合は、知覚過敏のような症状が出てしまうことも(象牙質知覚過敏症というそうです)。通常は数日以内に治まるそうですが、その痛みも我慢せずに和らげておきましょう。
ホメオパシーのレメディを摂る場合は、クリーニング前に摂ったアルニカでもいいですが、神経痛に効くヒペリカムを摂ってもいいでしょう。
また、歯のクリーニングであっても、他者に乱暴に扱われたような、自分の領域を侵害されたような気持ちになった場合は、スタフィサグリアを摂ると、痛みも動揺も治まるよう促してくれます。
レメディを摂ってしばらくは、痛みもしみる感覚も薄れて、そのことを忘れるくらいになるかもしれません。でも、その間も歯や歯茎は敏感な状態であることには変わりないので、歯磨きは優しく、熱いものや冷たいもの、甘いもの、炭酸飲料、お酢、酸味の強い柑橘系などは避けておきましょう。
また痛みやしみる感覚が戻ってきたら、再びレメディを摂ります。数日以内に治まらなかったら歯科医に相談しましょう。
チーズを食べてアフターケア
クリーニングしたあとの歯は、敏感なだけあって栄養も吸収しやすいそうです。フッ素などの含まれた歯磨き粉を使うことで、いつもより虫歯の予防効果が高くなるかもしれません。それよりも美味しくてお手軽な方法は、チーズを食べること。ある日の私は、歯医者さんから帰って食事をしたあと、なぜかチーズをバクバクと食べていました。完全に無意識でやっていましたが、これには理由がありました。
チーズに含まれる高濃度のリン酸やカルシウム、そしてカゼインと呼ばれるタンパク質が、唾液の生成を促して糖や酸やバクテリアなどを流し、口腔内のpHバランスを整えて酸性に傾くのを防ぎ、歯の再石灰化(唾液による虫歯の自然治癒メカニズム)を助けてくれるうえ、歯に防護膜のようなものを張ってエナメル質に酸が付着しないようにしてくれるらしいです。つまり、虫歯になりにくい環境を整えてくれます。
WHOによると、2年間毎朝食後に5gのチーズを食べた子どもたちは、食べなかった子どもたちに比べて虫歯が有意に少なかったことがわかっています(参考:Diet, nutrition and the prevention of dental diseases)。食後にチーズは欠かさないというひとりのイタリア男性が虫歯知らずという街頭インタビューを見かけたことがありますが、本当にチーズのおかげなのかもしれません。
虫歯予防にはハードチーズと言われていましたが、熟成したチェダーチーズ、スイスチーズ、ブルーチーズ(ゴルゴンゾーラやロックフォール)、モントレージャック、ブリー、ゴーダ、そのほかアメリカンチーズと呼ばれるプロセスチーズでも効果があったとの研究結果もあります。
定期的に歯のクリーニングに行きましょう
定期的に歯石を除去してもらっていれば、怖れる必要もないのかもしれません。ただ、行きそびれてしまったり口腔内の状態が良くなければ、痛みも出血も避けられないようです。今回ご紹介した方法で、不安も痛みも出血も和らげることができたら、歯医者さんに行きやすくなるかもしれないですね。
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