自分の感情とうまく折り合いをつけて生きてきた・・・はずだったのに、感情と真っ向から向き合う場面になると途端にうろたえる。悲しみがこみ上げてきても、涙一つ流さずぐっとこらえる。人には明るく振る舞い、大丈夫なフリが上手。そんな自分が嫌になって、ひとり取り残されているようなつらさにどうしようもなくなるオトナたちへ。

目次
I. 感情の抑圧とその根本原因
涙への抵抗の理由
涙を流すまいとしている理由には次のようなものが考えられます。
泣くことは弱さであると信じている
感情的になるのは格好悪いと思っている
慰めや同情は欲しくない
心の奥底に溜め込んである悲しみを呼び起こしたくない
自分をさらけ出すことに抵抗がある
他者を動揺させることに罪悪感を覚える
感情を隠すのは相手の気分を害さないための礼儀だと思っている

すべてに共通していることは、心を閉ざしたままにしておきたいということ。
人は心を開いたとき、愛か痛みのどちらかを感じるといいます。痛みの記憶が強い場合、心を閉ざしたほうが自分にとって安全だと認識しているでしょう。そのため、悲しみだけではなく、怒りや恐れといった感情もすべて抑えていることが多いかもしれません。
泣けないオトナの特徴
自分を守るために、心を閉ざして感情を抑え、涙を流さないでいる。
感情的苦痛を抑圧する傾向がある人には、次のような特徴が見られることが多いでしょう。
感情を隠し、感情を避ける
感情や欲求を麻痺させる
恐怖によって人生が支配されている
心を守る盾を作り、人を遠ざける
消えない罪悪感、自己否定感、無価値感を伴う低い自尊心
自らを犠牲にしながら与える一方、人に甘え受け取るのは苦手
完璧主義で忙しさに逃げる
時折あふれ出す感情
出典:『ホメオパシー心理学』フィリップ・ベイリー著
それぞれ、具体的な傾向を見ていきましょう。
1. 感情を隠し、感情を避ける
感情的苦痛と精神的な脆さを隠すのが上手く、社交的でバランスの良い人と思われがち
見せかけの明るさの裏に感情を隠し、絶えず仮面を被る
自分が泣いてしまわないように、おどけたり人を笑わせようとする
言葉で大げさに表現することで本当の感情を隠し、偽の親密さを作る
自分が本当に感じていることについて話すことが苦手
自分が傷ついていない振りをし、同情を避けたがる
2. 感情や欲求を麻痺させる
感情を表現することだけではなく、感じることすら恐れ、避ける
傷ついた心を感じないように固く決心している
批判や拒絶に対して動じないように見せ、強くなることと無感情になることを同じものだと考える
ポジティブ思考で嫌な感情を覆うものの、納得はしない
内面の深い部分で見捨てられた感覚を持ち、喪失感が大きく人生の喜びは少ない
他者の期待に応えようとして、自分が人生で何がしたいのかを忘れ諦めてしまう
怒ることが許されないと感じ、怒りを押し込み、自分に引き込もる
愛情を心でどう感じるのかわからなくなり、愛情よりも性行為を求めたり、恋愛関係を避けたりする
3. 恐怖によって人生が支配されている
親に半分見捨てられているように感じながら、完全に見放されることを恐れる
自分が愛した人を失うことを常に恐れ、親が自分にしてきたように自分の愛する人に対して愛情を浪費しながら尽くす
素顔の自分をさらけ出すこと、社会的に拒否されることを恐れる
襲われることを恐れる
夜一人でリラックスできない
感情の痛みに対する恐怖があるため、身を脅かす状況を避ける
誰かの不幸な感情表現に恐怖を感じ、対処できない
4. 心を守る盾を作り、人を遠ざける
否定的なことにしか目を向けず、皮肉を自分の心を堅く閉じる助けとして使う
人の優しさや人生の美しさを受け入れたら、心が開かれ痛みを感じるので避ける
内面が傷ついていることを自分にも他者にも悟られまいと、強いイメージを作る
人と親しくなりすぎると自分が制御できなくなる感情を呼び起こすため避ける
幸せな振りをするより、孤独を好む
礼儀正しさ、高潔さ、体裁、知性、忙しさ、趣味、富や権力、社会的地位の背後に隠れ、他者と心の距離を保つ
5. 消えない罪悪感、自己否定感、無価値感を伴う低い自尊心
感情的になったり自分を優先させたりすることは自分勝手であると考え、罪悪感を覚える
両親に対する敵意感情は自分勝手で許されないものと考える
常に自分が悪いと自らを責めがちで、他者からの批判や拒絶、攻撃に耐えられない
自分が悪くなくても、すぐに謝ってしまう
自身の罪の意識に対する赦しを、そうとは気づかずに探し求めている
些細なことで自己卑下し、自分は愛や賞賛に値しないと褒められることを否定する
他者からの批判によって「誰からも愛されていない」という思い込みが強くなる
他者の気持ちを害すること、他者の重荷になることへの罪悪感
6. 自らを犠牲にしながら与える一方、人に甘え受け取るのは苦手
いつも誰かを助け、世話をするなど、奉仕の人生を送る
他者に都合よく利用されながらも、他者に与え喜ばせることによって承認が得られ、自己価値を保とうとする共依存的関係を築く
他者の世話になるような状況に身を置くことは傷つけられる可能性を伴うため避ける
他者を癒そうと努めることで自分自身から隠れる
いつも与えすぎている、与えることを罪悪感なく断ることができない
7. 完璧主義で忙しさに逃げる
自分は十分ではないという思いが常にあり、向上心が旺盛
すべてにおいて自分のベストを尽くそうとする完璧主義
学業や仕事において完璧を求め、基準以下の場合は非常に自己批判的になる
自分に価値があると感じられる仕事や作業に執着し、休暇や怠惰が耐えられない
高い倫理観や道徳心、極端な几帳面さを持ち、約束を守る
8. 時折あふれ出す感情
時々激しく寂しさを覚える
怒りの原因を話すとき、涙を見せる
思いもよらない愛情や行為が示されたときなど、簡単に感動して涙が出る
感情的に非常に敏感で、他者の苦しみに大いに同情・感情移入する
ホルモンバランスの変化や満月など天体の変化で感情の起伏が激しくなる
理由もなく涙があふれてくる
感情の抑圧の代償
感情を無意識下という深いところへと追いやり、それを忘れようとしていることすら気づかない状態にある人は、その感情の時限爆弾を抱えたまま生きています。何かをきっかけとしていつか爆発するか、あるいは、少しずつ漏れ出してきて、自分自身との、そして他者との関係に大きな影響を及ぼします。

1. 依存症
感情の痛みから逃避するため、張り詰めた感情を解放するため、あるいは、満たされないという内面の空虚さを埋めようとするため、人は食べもの(特にチョコレート)、アルコール、ニコチン、カフェイン、マリファナ、コカイン、セックスなどあらゆるものに依存する傾向があります。それでも感情的な飢餓状態は満たされず、満足感は得られません。
2. 拒食症・過食症
拒食症の場合は、父母どちらかまたは両方が非常に支配的で、子どもが何を感じているかよりも体裁を気にする傾向があり、子どもは自分が何を食べるか食べないかということだけが唯一、自分が自分の人生のなかで制御できるものだとみなして、そこで統制力を発揮しようとするといった心理メカニズムがあるそうです。
3. パニック発作、閉所恐怖症、広場恐怖症
抑えつけた気持ちであふれるほど感情的に詰まっているから、息苦しい感覚を持ちやすいと考えられています。
4. うつ
感情、特に悲しみを抑圧してきた人は、最もうつ状態になりやすいといわれています。今までに感じてきたすべての悲しみが、その都度泣くことによって解消されていたのなら、うつはまったく起こらないとさえいわれています。
女性は、月経前、出産後、妊娠中、閉経後など、ホルモンバランスが不安定なときにうつを経験しやすいですが、ホルモンには何の問題もなく、ホルモンの急速な変化が感情防御を不安定にするから、抑えていた感情が表面に上がってくるというだけのことなんだそうです。同じように、抑えつけられた感情がなければ、満月に感情があふれてくるなんていうこともないのでしょう。
耐えがたい感情の記憶の再生
たとえ思考や行動として自覚していなくても、自分の内側では永遠に絶望に滑り落ちては抜け出すということを繰り返している。それでも感情を抑え込もうとするのは、耐えがたい感情の記憶が呼び起こされるのを怖れているからという説が有力です。
関連記事:『誰にでもある8歳までの心の傷』
『ホメオパシー心理学』の著者フィリップ・ベイリー氏によると、悲しみの大部分は、精神が最も脆弱な幼少時代に得られたものであり、そのほとんどが無意識下へ追いやられ、身体の中に化学的な記憶かつエネルギー的な記憶として蓄積されていて、成長した後に、長く続く逆境に置かれたり、突然の強烈な苦しみに見舞われたりしたときに、更なる悲しみが抑圧され、最終的に潜在意識の貯蔵庫が一杯になるまでそれが続けられ、入りきらなかったものは意識の上に注がれるといいます。
今、自分が感じる悲しみは、実は氷山の一角に過ぎず、本当に癒されなければならない悲しみは海面下にあるということです。

大人になって痛烈に感じる感情は、過去の抑圧された感情の再生であり、新しい感情ではないといいます。たとえば、悲嘆を心の奥底に埋めている人は、大人になって大切な人を失ったとき、最も耐えがたい幼少時代の見捨てられた感情の記憶を呼び起こし、うつになることもあります。
たとえどんなに恵まれた幼児期であっても 人生はトラウマ的なものとして経験されるのかもしれない
ジェイムズ・ホリス
幼少期に、自分のニーズが満たされないことに傷ついた体験はすべての人にあります。この体験以降、傷やトラウマがますます蓄積していき「傷ついた自分」が強化され、他者との関わりで無意識に埋もれた過去の古傷が引きずり出される度に、必要以上に傷ついてしまうということが起こります。痛みや混乱のベールを通して、自分や他者を、そして世界を見るため、そういった見方に支配されると、無力感や絶望感にも陥りやすくなります。
親から得られなかった無償の愛
わかりやすく不幸な家庭に育ったわけではなく、物質的・教育的に十分与えられ、可愛がられた環境でも、子どもが最も必要とする無償の愛を受け取っている実感が子ども自身になければ、トラウマ的な思考パターンがそこで作られるといっていいでしょう。
無償の愛とは、「○○でないと愛してもらえない」という条件を伴わない、純粋な愛。
親が意識的にそうしているとは限らず、親自身も感情的苦痛を胸の内に隠しているために、子どもがそのように受け取ってしまうこともあるでしょう。子どもは、親が本当に愛情、あるいは怖れ、怒りを感じているかどうかを敏感に察知するからです。

様々なケースがありますが、以下のどれかに当てはまる性質の親の元では、子どもが感情を抑圧しやすいといわれています。
あからさまに冷たく冷淡で攻撃的
子どもがどう感じているか確認することなく、本人が望んでいない条件を無理に負わせる
体裁だけが重要なことのすべてで、万事うまくいっている振りをする
気持ちを聞いてあげることはないが、監視という注意は向け、平和を乱せば正す
高い倫理観や道徳を負わせ、外見や学業成績、礼儀正しさを重視し、支配的
子どもを秀でるように追い込み、完璧以外にはまったく満足せず批判的
子どもがいつも笑顔でいるように求め、不幸な感情には否定的な反応をするか避けるなどし、暗に子どもが感情を内に秘めることを求める
窒息するような愛情を与えるが、中身は要求で、肯定的に応答すれば褒美を与える
独占欲が強く、共依存的関係を築く

幼少期に無償の愛を得られなかった人は、大人になって以下のような傾向がみられるかもしれません。
親に半分見捨てられたように感じながら、それ以上見捨てられないように行動する
親の望み、期待、要求を常に感じる
パートナーより親を、パートナーより自分の子どもを優先する
両親に対する敵意感情は自分勝手で許されないものであると考える
子どものときに受け取った誤ったメッセージを自分の中で再生し続ける たとえば・・・ 自分は愛されていない 自分は悪い子に違いない 自分のせいに違いない 自分は十分ではない 自分には価値がない 自分は褒められるのに値しない 自分は罰せられなければならない
頑張り続けたら、我慢し続けたら、自分を殺し続けたら、いつかきっと報われる。このような自身の罪の意識に対する赦しを、そうとは気づかずに探し求めている人もいるでしょう。
II. 悲しみの層を開放していくために
感情からの逃避は真実からの逃避
あらゆる方法で抑え込んでしまった感情は、自分の意識で認識できたときのみ、声を出して泣くことができます。抑えた感情を感じることでしか、痛みに心を開くことでしか、その感情から自分を解放することはできません。

悲しみというエナジーは、追いやったつもりでも自分の内側に留まりつづけます。泣かずに堪えたからといって、悲しみがなかったことにはならないのです。悲しみは層となって心に溜まっていきます。その層を、涙を流して、ひとつずつ外に出してあげなくてはならないのです。
潜在意識の貯蔵庫は無限ではありません。溜め込んだ感情から逃げられなくなるときは、いずれやってくるのです。
古い自己から脱皮するためのミッドライフ・クライシス
心を閉ざしたまま人生の半ばに突入すると、もういい加減、自分の心の安全を脅かされることに怯えたり、過剰に自己防衛したりせずに生きたいという欲求が湧きあがり、本当の自分とは何かを問うような、転機といえる出来事が訪れます。
これはミッドライフ・クライシス、いわゆる中年の危機と呼ばれている、20代後半以降に訪れる「古い自己」から脱皮するための通過儀礼のようなもの。早くからその兆候に薄々気づいていながら無視し続けた結果、訪れる危機は大きなものとして襲ってくるかもしれません。その症状は空虚さ、倦怠、惨めさ、抑うつなど、つらさを伴います。
この通り道を意識的に旅する者は、人生をより意味深いものにする。そうでない者は、たとえ表向きはすべてがうまく行っているように見えたとしても、幼児期に囚われたままでいることになる
『ミドル・パッセージ』ジェイムズ・ホリス
真の自分を生きる可能性が開かれるこの機会に、自分がどう向き合うか、それによりその後の自分の人生の質が大きく変わっていくのです。
気づきのきっかけに意識的でいる
ミッドライフ・クライシスを、本来の自分を取り戻していく絶好の転機とするためには、次の3つのことを認識することが鍵となるでしょう。

家族や文化によって与えられた「レンズ」を使って自分が選択・行動を繰り返してきたこと
自分が本来の自分と社会適応のために条件付けられた偽りの自分との間で引き裂かれていること
今の自分の性格と思うものが、幼少期に自分が得た「人生は不安に満ち、世の中は安全ではない」という歪んだ理解のもと、自分を守るために講じているあらゆる戦略の寄せ集めでしかないということ
出典:『ミドル・パッセージ』ジェイムズ・ホリス著
ミッドライフ・クライシスで人はついに、自分の内なる子どもに、何を望み何を欲しているのかを聞き出さなくてはならなくなるとジェイムズ・ホリス心理学博士はいいます。幼少期こそ癒しの源泉であり、そこを無視しては、「本来の自分」という究極に解放された自由の自分にはたどり着けないのでしょう。感情から逃避することをやめたとき初めて、真実の自分の望みや欲求に触れることができるのかもしれません。
古いデータのリピート再生をやめる
『バイブレーショナル・メディスン』の著者リチャード・ガーバー医学博士によると、チャクラのバランス障害によって発症する疾患の大部分は、個人の幼少期において無意識層に記録された誤ったデータが、繰り返し再生されることによるものだといいます。
関連記事:『7つのチャクラと健康の関係』
たとえば・・・
自分は愛されていない 自分は悪い子に違いない 自分のせいに違いない 自分は十分ではない 自分には価値がない 自分は褒められるのに値しない 自分は罰せられなければならない

無意識層が自らに伝えてくる否定的なメッセージは、大人になった今、冷静に客観的に捉えると不適切であるとわかるはずなのに、自分の内側ではそれが正しいと思い込んでいて、それを正さない限りは一生を通して、自己イメージや物の見方・考え方に影響し続けます。
誤ったデータのリピート再生は、エナジー的に結晶化した「思い込み」として、本来の自分にとってのベストなエナジーの流れを妨げるブロックとなります。思い込みの正体を突き止め、そのブロックを外すことができれば、本来の自分が持つ潜在能力や自己治癒力を発揮しやすくなります。
これらの思い込みは、ただ肯定的なメッセージ(アファメーション)を自分で唱えるだけでは根本から癒すことは難しいこともあるでしょう。催眠療法やエナジーヒーリングなどで、望ましくない思い込みとその原因となっている場面を探り当て、望ましいものに置き換えることが早くて確実かもしれません。もちろん、animiscentのセッションでも承っております。
岩塩のエナジーで癒す
感情を抑圧している人は、次の身体的症状のどれかが現れる傾向があります。

塩気を好む
喉が渇く、喉の渇きから水分をいっぱいとる
体のむくみ、排尿・排便不足
前頭葉の頭痛、偏頭痛で目の上やおでこが痛い
鼻炎、涙目、涙や鼻水を伴う水っぽい風邪
卵白のような分泌物
水疱のある皮膚疾患(ヘルペス、帯状疱疹)
渇いた感じの症状、唇の乾燥
喉の慢性的な痛み
花粉症でにおいや味がわからない
消化器官の不良で栄養不足による衰弱、胸焼け
貧血
心臓機能の低下
甲状腺異常
糖尿病
性交中の痛み、月経前の痛み
にきびやアトピー
うつ病
はげ、ふけ症
出典:『バイタル・エレメント』『ホメオパシーin Japan』共に由井寅子著
冒頭の『泣けないオトナの特徴』に挙げた項目が多く当てはまり、感情を抑え込んでいる自覚があるときや、感情の振れ幅が大きくなっているとき、絶望に滑り落ちているように感じるとき、あるいは上記の身体的症状があるときは、岩塩から作られたホメオパシー※のレメディ、Natrum Muriaticum(ナトゥラム・ミュリアティカム)を摂ると良いでしょう。私の経験では、涙をこらえたときや泣いた後に頭が痛くなる人にはぜひ試していただきたいと思います。
※ホメオパシーは、本来の自分からズレているときにあらゆる症状が引き起こされるという考えのもと、そのズレの原因と同じ波動特徴を持った鉱物・植物・動物・病原体の波動を摂ることでズレを気づかせ、とらわれた状態から自分自身を解放し、本来の自分が持つ力を引き出す療法です。
このNatrum Muriaticum(ナトゥラム・ミュリアティカム)は、あらゆる種類の停滞を解消するためのレメディです。
水分の停滞
塩分の高い涙の停滞
悲しみと怒りの停滞
愛する人への執着の停滞
涙と同じ塩分から成る岩塩のレメディを摂ることで、それが自分の中に必要以上にあることに気づかせ、外に出すよう促してくれます。
ホームケアでは個人の判断で問題ないとされている希釈度の30c(1日に2回まで)や200c(1日1回まで)のポーテンシーがお勧めです。摂り方については、ホメオパシーのページをご参照ください。ホームケアでご不安な方は、ホメオパシー療法家(ホメオパス)にご相談ください。
摂ると、身体的症状が楽になっていくのと同時に、自分の本当の感情や欲求についての「気づき」が得られることが多いでしょう。幼少期の記憶を思い出し、あのときの自分がどうして欲しかったのか、今の自分が本当は何を望んでいて、それがどのような思い込みで阻まれているのかがわかることもあります。気づくだけで癒されることもありますし、解消できない場合は、エナジーヒーリングセッションでご相談くださってももちろん大丈夫です。

このレメディは、「人生は悲しみと苦しみだけではない」ということを学ばせてくれます。岩塩は、太陽のエナジー。私たちに、人生を喜び楽しむことを思い出すよう働きかけてくれます。
『ホメオパシー心理学』の著者でホメオパスでもあるフィリップ・ベイリー氏の経験上、イギリス、北米、オーストラリアでは、全人口の約1/3という圧倒的多数が、感情的痛みの抑圧で不調和をきたすタイプに当てはまるといいます。
仕事中毒の傾向が強いドイツと日本、スイスでは、感情面の抑圧が特にあるため、それよりも多い割合の人が当てはまるでしょう。行儀良く文句を言わずに奉仕するものと教えられて育つ社会は、生まれながらにこのNatrum Muriaticum(ナトゥラム・ミュリアティカム)の体質である人々で構成されるといいます。
心を開いて出逢う陽気な魂
閉ざして安全だと認識している心を開くことへの怖れは、誰にでもあります。インナーチャイルド(傷ついた子ども)なんて自分には関係ないと思いたくなるのもわかります。でも、すべての人の内側に傷ついた子どもは存在していて、癒すなら早ければ早いほど自分が楽になっていくということをぜひ知っていただきたいと思います。自分が自分を癒そうと決めて向き合えば、人生の喜びを増やしていくことも、子どもの頃に失った遊び心を取り戻していくことも、何歳であっても可能なのです。

朗報は、誤ったメッセージを受け取った「傷ついた子ども」が癒されると、そのあと自分が10代、20代、それ以降に自分が傷ついたと思っていた出来事が同時に癒され、違った受け取りかたをする記憶となり「傷ついた出来事」として思い出さなくなること。痛みではなく、愛の記憶のほうが増えていくとしたら、心を開くことも怖くはなくなっていくでしょう。
私たちの魂の部分では、自分の価値は、何者にも何事にも損なわれることはないと知っています。そこが本来の自分であり、そこと再びつながることができると、傷つきやすさはなくなって、喜び、自発性、創造性、ユーモアを持ち楽しむことを思い出していきます。私たちは本来誰もが、陽気な魂を持っているのかもしれません。
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