花は、精神的・身体的な不調和に対処する独自の能力を持ち、人の魂や肉体を癒してくれます。私たちは、太陽の力を借りて水に転写するという方法で作られるフラワーエッセンスを摂ることで花の波動を受け取ることができますが、咲いている花にそっと寄り添い、意識的にそのエナジーを知覚、受容しようと意図することでもその恩恵を受けることができます。
フラワーエッセンス以外で花の波動を受け取るには、実際に咲いている花の傍に寄り添います。その姿の色や形といった美しさのほか、香りも楽しめる花もあり、ただ眺めているだけで無意識のうちに花が持つエナジーをキャッチしていることもあります。
それを効果的に自分の中に取り込むためには、意識的に高次のレベルの波動を受け取ろうと意図すること。それには、視覚に頼る方法と頼らない方法の2つがあります。
Step 1. 視覚で得た感覚を受け取る、または
視覚に頼らず伝わってくる感覚を受け取る
Step 2. 受け取ったものを自分の内側で拡大する
詳しく見ていきましょう。
Step1-α. 視覚で得た感覚を受け取る
たとえば冒頭の画像のニゲラという花。見た感じ、どんな印象を受けますか?
ブルーの花弁は水平方向に開ききり、すべてを受容するかのように見えます。そして真ん中からくねくねと伸びている雌しべの周りに雄しべの粒のようなものがあちらこちらにと、自由な動きがあります。トゲのように見える葉は実際には柔らかく、全体的にふわっとした軽やかな空気感をまとっています。
ニゲラは、地・水・火・風・空とある五大元素の空(くう)のエレメントを補ってくれる波動を持っています。人は空の元素のバランスが取れていると、心に余裕が生まれ、何が起きても受け入れることができます。自由な発想と豊かな感受性、そして寛容さ。自分の内側に空を見つけ、自らも空であることを教えてくれるのです。ひいては、自に他を、他を自に見出すワンネスの意識さえも。
観察するときの着眼点が人によって異なるように、受けるエナジーの印象は人によって様々。たとえばニゲラの波動のおかげで、ただただ心が軽くなったように感じる人もいれば、自分を定義するアイデンティティに縛られない自由さを思い出す人もいます。
そのときに受け取る感覚が今の自分にとって必要なメッセージであることが多いので、自分の感性を否定したりせず、感じたものを感じたまま、受け取りましょう。それもまた、ニゲラの持つ波動のメッセージです。
植物のジェスチャーが持つ意味
花の形と向き
中世の錬金術師が重要視した3つの本質的な花の形があります。太陽と地球の橋渡し的役割をしていると考えると、花がどの向きにどのような形状で咲いているかを見るだけで、その花が持つ大まかな作用を把握することができます。
1.スター
「宇宙的」な規則正しい対称性を持ち、シャープな花びらが外に向かって放射状に広がる花は、高い意識と精神性、光、調和、統合をもたらします。
同じ星形でも、バラ科の花弁の数は5つ、もしくは5の倍数で神の化身の印である五芒星を、ユリ科の花は六弁で宇宙の調和を表す六芒星となります。
2.カップ
柔らかな曲線を持ち、太陽に向かって咲きながらも内側の空間に光を取り込んでいるような花は、無条件の愛や許しなど、私たちが生きていく上で最も本質的なものについての意識を呼び覚まし、関連する問題を癒してくれます。
3.ベル
地球に向けて咲く花は、意識を地球の中心に向けて、身体の器官に直接関連する魂の問題や細胞レベルで記憶されている感情・トラウマなどを解放、浄化するよう助けてくれます。
植物が生長する方向
ヒマワリやモウズイカのように垂直方向に生育する植物は個人的側面における性質を、ブドウやスイートピーのようにつるが水平方向に長く生育する植物は社会的側面、自他の関わりにおける性質を癒してくれます。
高さはなく地面を覆うように広がるスミレやレディースマントルなどの植物は、謙虚さ、周囲との一体感といった性質をもたらしてくれます。
Step 1-β. 視覚に頼らず伝わってくる感覚を受け取る
目から入ってくる情報にとらわれすぎるときは、花をあえて観察せずに近くに寄り添って目を閉じ、伝わってくるエナジーを受け取ってみましょう。花が持つ波動を乱さないよう、触れずにおきます。
左手を花にかざしてそこから波動を受け取るという方法もあります。万物のエナジーは常に循環していますが、人は、左手で受け取り右手で放出するという特徴があります。パワーストーンのブレスレットを左の手首にするのもこれが理由です。絶対というわけではなく、真逆の人もいるかもしれませんし、右手で受け取ることも可能です。自分に合った方法を見つけてみましょう。
言葉を持たない相手から波動を受け取るとき、良いか悪いか、自分にとって利益があるのかないのか、そういった二極性ではなく、ニュートラルな価値観とフラットな物の見方で、あらゆる性質を受け取るという意図を持って心を澄ませておくことが大切です。花には触れず、花のほうからこちらに流れてくる微細なエナジーを静かに受け止めましょう。
テレパシーを受け取る要領と同じなので、詳しくは「動物とテレパシーでつながる」記事もお読みください。
Step 2. 受け取ったものを自分の内側で拡大する
視覚に頼る方法、頼らない方法の2通りをご紹介しましたが、自分の学びに活かすために、感覚で得たものを自分の内側で拡大してみましょう。
たとえば、花が寛容さをもたらしてくれたとき、自分が発揮できる寛容さを探求してみるのです。人に対してだけではなく、自分に対しても寛容であること、それを心がけようとすることで花から得られた波動の恩恵を最大化することができます。
花の選びかた
満開の花を選ぶ
植物は花以外にも、根、幹、茎、葉、実とあり、どの部分、形態にもエナジーはあります。ただ、その中で最も大きな波動を持つのは花です。花を咲かせるために植物のすべてのエナジーがそこに注ぎ込まれているからです。花が満開でピークのものを選ぶと、その花の持つ波動を最も知覚しやすいでしょう。
共鳴する花を選ぶ
ぱっと目に入った花が今の自分にとって必要なエナジーを持っていることも。
花の魂にも優劣はありません。大小かかわらず、目立たず野に咲く名もなき花であってもです。何か心に響いてくるものがあるときは、すでに共鳴が始まっているサインです。
花の波動に影響するエナジーがあることを知っておく
剪定は、植物にショックを与えます。花のエナジーが弱まったり、ショックを受けたエナジーが残っていることもあるので、切り花ではなく自然に咲いている花のほうが波動が強く乱れがありません。
また、農薬や化学肥料などを用いた栽培方法や、流通においてあらゆるエナジーの影響を受けることもあります。人や人が作りだした環境の影響を受けることが少ない高山植物のエナジーが最も純粋で良いとされるのはここにあります。
ただ、切り花のエナジーがNGというわけでもありません。水は人や空間のエナジーを吸収、記憶するので、花瓶の水を取り替え、その花が本来持つエナジーだけを受け取ることを意図しましょう。
”自然の秘宝は自然と共感しない者には発見されない”
自然哲学者でもあったゲーテは、自然を観察しているうちにそう学んだそうです。
この地球上で、人間よりも先に完璧な形を完成させた植物が人間に教えてくれることは多いです。ただ、そこに目を向けなければその恩恵を受けることはできません。それは、植物界と人間界に境界があるからではありません。
エナジーを共鳴させるには、意識を向けることと、受け取るという意図を持つことが必要だからです。逆に言えば、そうしようとさえすれば、誰にでもできるということです!
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