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愛犬にオートミールバスを

ご自宅で愛犬を洗っている方に、シャンプー剤よりも皮膚に良くて心身ともにリラックス効果のあるオートミールバスをご紹介します。


犬の皮膚はデリケート


犬の皮膚は刺激に弱くて実はとってもデリケート。バリア機能を司る表皮は人間の赤ちゃんよりも薄いといわれています。また、pHで比較しても、人間の肌が弱酸性なのに対し、犬の肌は弱アルカリ性。細菌が増殖しやすく皮膚病にかかりやすい環境です。季節の変わり目やフードの相性などによって、愛犬が痒がっているのを目にしたことのある飼い主さんは多いでしょう。


そのデリケートな肌に対し、人工・化学成分が含まれたシャンプーでゴシゴシ洗うことで、皮膚の症状を悪化させることもあるかもしれません。人間と犬の肌のpHは異なるので、人間のシャンプー剤をそのまま犬に使うのはもちろんNG。犬用のものでも、市販のシャンプーは肌に必要な油分まで取り去ってしまい、皮膚の乾燥を引き起こしやすいといわれています。できるだけ自然由来のシャンプーを選び、肌に液剤が残らないようにしっかりと洗い流し、リンスを使って乾燥させすぎないようにしましょう。



お風呂で自然に洗う方法


シャンプー剤を使う代わりに愛犬の肌に優しい洗い方としてオススメしたいのが、ぬるま湯を張ったたらいにロールドオーツ(押し麦)を入れ、ミルキーでぬめりのある白濁のお湯に浸かっている間にオート麦が持つ自然の洗浄力を利用するという方法。肌に必要な油分を残し、潤いを閉じ込めながら汚れを落としてくれます。

犬にとってのお風呂は、人間と同様に、体調・体力に問題がない場合に限りですが、お湯に浸かることによって血行を促進し、心身の緊張状態をリラックスさせ、筋肉や関節の痛みを和らげる効果も望めます。


気をつけたいのは温度。体内の温度調節が人間と同様にはできないので、舌を出してハァハァいっている状態のまま浸からせるのは危険なのでやめましょう。必ず様子を見て、熱すぎるようならお水を足してあげるなど気を配ってあげることが必要です。


オート麦の効能

オート麦は、紀元前2000年頃にはすでに、アラビアやエジプトで肌の健康状態を保つために用いられていたといわれています。

Photo by Henrik Sendelbach, CC BY-SA 3.0

豊富なビタミンやミネラルのほか、様々な種類のファイトケミカルを含んでいるため、かゆみや肌荒れなどを和らげる抗炎症作用や抗真菌作用、抗酸化作用があり、肌のバリア機能と水分保持機能を高め、皮膚を保湿・保護する効果があります。

乾癬、湿疹、アトピー性皮膚炎の症状を和らげてくれるという臨床試験結果もあります。



シャンプーを嫌がるコには

お風呂が向いているかも


私が飼っているワンコは、シャワーのお湯が顔にかかるのがイヤで、シャンプーをしている間ずっと上を向きっぱなし。しまいに私にしがみついてくるほどでした。

それが、お天気のいい日に、庭のデッキにカラダのサイズに合うたらいを置き、ぬるま湯を張ってそこに入れてみると・・・なんと、居眠りを始めたのです。しばらくそのままリラックスしていて、心身共に癒されたようでした。


慢性的に皮膚炎があり、一時期は赤みがひどく、かゆみや痛みもあったようで患部を舐めてしまい、症状が悪化したことがありました。食事もドッグフードから手作り食にしたり軟膏を作ってみたりと、様々なケアをしていたのでお風呂だけの効果とは言い切れませんが、皮膚炎も今では大分良くなり、しかも彼女にとって最もストレスがない方法で、かつ心や身体のコリが取れてリラックスできるこのオートミールバスは今では喜んで入るくらい最高の癒しの時間となっています。



オートミールバスとリンスの作り方


STEP 1. 愛犬が入るサイズのたらいを用意します。

私の犬は中型犬でしかも胴が長いので大きなたらいが必要なのですが、収納に困るため折りたたみ式のものを購入しました。


大型犬ならバスタブでも良いかもしれません。その場合は、足が滑らないようにマットを敷いてあげましょう。


STEP 2. お湯を沸かしリンスを作ります。

※分量はあくまでも目安に、そのコに合った量に適当に調節してください。


明るめの色の被毛のコには

1カップのお湯に大さじ1の割合でジャーマンカモミールを入れて5分ほど蒸らします。

レモン1個分の絞り汁を入れて冷ましておきます。

暗めの色の被毛のコには

1カップのお湯に大さじ1の割合でローズマリーを入れて7分ほど蒸らします。

アップルサイダービネガーを大さじ1入れて冷ましておきます。


STEP 3. 1カップほどのオートミールをだしパックや布バッグに入れます。靴下やストッキングでもOK。ぬるめのお湯を張ってオートミールを入れたバッグを軽く押したり握ったりすると、お湯が白濁になります。底にぬめりが溜まるので混ぜてから愛犬を入れましょう。熱すぎると皮膚を乾燥させたりカラダに負担がかかるので、温度が適切かどうかチェックしながら、顔や頭、背中などのお湯に浸からない部分をオートミールバッグで軽く押し当て、洗います。


STEP 4. 十分に浸かったら、お湯を抜いて、ぬるま湯でカラダを洗い流します。

STEP 5. 用意しておいたリンスをカラダにかけて、洗い流さずにそのまま終了です。よくタオルドライをしてからドライヤーでしっかりと乾かしましょう。生乾きだと雑菌が繁殖するので要注意です。

乾かしたあとは、オートミールやハーブの、自然でやわらかな香りがします。



オートミールバスの波動的効果

オートミールが私の犬のエナジーにどのように作用するかリーディングしてみたところ、とげとげしているエナジーをまあるくしてくれる効果がありました。頑固なところを素直に、やさぐれていても、人を信頼し、必要なときにきちんと甘えられる状態に。この効果はお風呂から出たあと何日かしばらく持続することが多いです。


このうえ肌トラブルが抑えられるのならいいことづくし。外で駆けずり回っていても、シャンプーで洗っていたときほど汚れや匂いが気になることがなくなったので、お風呂に入れるのは一月半に一度程度。それでも、いつも毛並みや毛艶を褒められるほど、皮脂バランスのいい状態を保つことができています。

犬は、音や匂いに敏感なだけではなく、人や場のエナジーをキャッチしやすいです。特に飼い犬は、飼い猫よりもネガティブなエナジーを吸収しやすいといわれています。いつも研ぎ澄ませている神経を休ませてあげるといった、最高の癒しとリラックスの時間となるのであれば、オートミールバスはお勧めの方法のひとつです。


ぜひ、お試しください♪

 

*リンスの作り方・使い方はオーストラリアで動物の統合医療を推進されているDr. バーバラ・フージェール著のPET LOVER'S GUIDE TO NATURAL HEALING FOR CATS & DOGS を参照しました。日本語版もありますので、動物を自然療法で癒したいとお考えの方にはぜひオススメの本です。


この本では、オートミールバスにラベンダー精油を数滴垂らしても良いと書かれてありますが、私の犬はラベンダーが嫌いなので、お風呂に入れてしまうとかえってストレスになるため使用を避けています。


犬は嗅覚が発達していて敏感なので精油の使用はあまりオススメできません。人間と同様に動物にも個体差があります。そのコに合ったケアの方法をぜひ見つけてあげてください。



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