古代ケルト文化において、樹木は生と死と復活のシンボルであり叡智を授けてくれる聖なる存在として崇められていました。どの種類の樹も特徴的な性質と神秘的な力を持っていることを知っていたドルイドと呼ばれるケルトの神官たち。「誰もが一本の樹を抱いて生まれてくる」とし、一年間の月日を、ケルト文化において神聖とされた3と7の数字の乗算である21の聖なる樹に当てはめました。生まれた日をもとに自分の樹木を見つけ、自分の内なる魂の性質を知り、本来の自分に還るためのヒントを得られるかもしれません。

自分の樹を見つける
21本の樹それぞれの詳しい説明は、杉原梨江子著「古代ケルト 聖なる樹の教え」をご覧ください。持って生まれた魂の性質を知ることができるので、本来の自分とは何かを知るためのヒントや、そこからブレたときのサインもわかりやすく説明されています。
たとえば私の樹は「ポプラ」ですが、魂の性質のひとつが「恐れに打ち克つ」こと。私が自分自身とのつながりが薄れたときに陥りやすい傾向が漠然とした不安を抱くことだったので、これを目にしたときはハッとしました。ポプラはあらゆる樹木の中で最も優れた耳を持つ樹木であるのに、私は怖れや自己疑念で耳を塞いできたように思います。でもそれは、自分が内なる魂の声に耳を傾けることができていないサイン。そう知ることができたら、むやみに不安に襲われることがなくなったのです。
自分のことがわからなくなるとき。ひとりの孤独を感じるとき。人生に迷いが生じるとき。あなたの樹は自分とつながる方法を教え、人生に指針を与えてくれるかもしれません。
かつて誰もが一本の樹だった。そこから輪廻転生を繰り返して現世に私たちがいるとしたら、樹だった頃の魂の性質はどことなく受け継いでいるかもしれません。そんなふうに考えると、いつもの風景が変わり、そこに立っている樹にふと寄り添ってみたくなるのです。
ここでは、あなたの樹を見つけ、樹が近くに見つけられなくても、あなたとその樹をつながりやすくしてくれる植物や石を上記の書籍から抜粋してご紹介します。『魂と共鳴しているサイン』は、本来の自分を発揮できている状態を指します。その下に、魂と共鳴して自分を取り戻すための方法をご紹介。樹の種類によっては、エドワード・バッチ博士が体系化した花療法のレメディがあります。内なる魂の力を高めて、本来の自分に還る方法としてご活用ください。
出典:ジュリアン・バーナード著の『写真でたどるバッチフラワー』
誕生日から自分の樹を見つけ、文字をクリックしてください。
オーク 3月21日
シラカバ 6月24日
オリーブ 9月23日
ブナ 12月22日
リンゴ 12月23日~1月1日、6月25日~7月4日
モミ 1月2日~1月11日、7月5日~7月14日
エルム 1月12日~1月24日、7月15日~7月25日
イトスギ 1月25日~2月3日、7月26日~8月4日
ポプラ 2月4日~2月8日、6月4日~6月13日、8月5日~8月13日
ブドウ 2月9日~2月18日、8月14日~8月23日
マツ 2月19日~2月29日、8月24日~9月2日
ヤナギ 3月1日~3月10日、9月3日~9月12日
ボダイジュ 3月11日~3月20日、9月13日~9月22日
ハシバミ 3月22日~3月31日、9月24日~10月3日
ナナカマド 4月1日~4月10日、10月4日~10月13日
カエデ 4月11日~4月20日、10月14日~10月23日
クルミ 4月21日~4月30日、10月24日~11月11日
サンザシ 5月1日~5月14日、12月2日~12月11日
クリ 5月15日~5月24日、11月12日~11月21日
トネリコ 5月25日~6月3日、11月22日~12月1日
イチジク 6月14日~6月23日、12月12日~12月21日
オーク ENGLISH OAK (Quercus robur)
魂と共鳴しているサイン:
自分自身の力を信じることができ、たとえ歩みは遅くても着実に力をつけ、いざ運命の扉が目の前に現われたとき、すぐに前に進める

バッチフラワーレメディ:オーク。自分の限界を受け入れ、負担を分かち合うことでもっとバランスの取れた見方ができるようになる。意思表示するときに効果的な方法を柔軟に選ぶことができる。
精油:オークモス。 オークの樹に寄生した苔で、雨上がりの深い森林の香り。 不安、緊張、ストレスなどを沈静し心を落ち着かせる。アロマポットやディフューザーなどの芳香浴やキャリアオイルと合わせたマッサージに。
天然石:ダイヤモンド。オークと共鳴する不動の力のシンボル。悪霊を祓い、永遠の絆を結び、勝利を導く。持つ人の意識に強く影響されるため、ポジティブマインドのときに身につけること。勝利を確信して持ち、行動すれば大きな力を貸してくれる。

余談ですが、英国のキャサリン妃が結婚式のときに身につけたのが、オークの葉と実をモチーフにしたダイヤモンドのイヤリング。ミドルトン家の紋章からインスパイアされたデザインだそうです。
シラカバ SILVER BIRCH (Betula pendula)

魂と共鳴しているサイン:
古い道を捨て、新しい道をつくるためのインスピレーションを受け取ることができ、未知の世界に勇気をもって踏み出すことができる
体の中に取り入れる:シラカバの葉を煎じて飲む。利尿作用があり浄化を促す。
精油:バーチ。浄化と鎮痛のための伝統薬で、清涼感のある湿布薬の香り。咳、肩こり、腰痛、筋肉痛、関節痛、むくみを和らげる。アロマポットやディフューザーなどの芳香浴やキャリアオイルと合わせたマッサージに。
サリチル酸メチルが主成分のため、皮膚や腎臓に負担がかからない程度の量や頻度にとどめておく。過去を克服したいときや、再起を賭けた挑戦には、ミルラとフランキンセンスの精油を一緒にブレンドすると、復活のエネルギーが湧いてくる。
天然石:シラカバと同じく強い浄化力のある水晶。護符として身につけていると邪気や邪念を除き、善悪を見抜く直感力を高めてくれる。
補足:シラカバのリーフティーもバーチの精油も、日本では手に入りにくいようです。シラカバの樹皮などを使ってインテリアを作ってみても素敵ですね。
オリーブ OLIVE (Olea europaea)

魂と共鳴しているサイン: 混沌とした状況にあっても秩序と平和を見いだすことができ、心が穏やかに、幸福と勝利とを自ら引き寄せることができる

体の中に取り入れる:オリーブの実の塩漬けやオリーブオイル。オリーブオイルはサラダに使ったり、パンにつけるなど加熱せずに摂ると、精霊のエネルギーが肉体と溶けやすい。
バッチフラワーレメディ:オリーブ。心配、病気、悲嘆、長期間の奮闘などのために心と身体が疲れ切ってしまったときに。内なる力強さを目覚めさせ、生きる意欲を取り戻してくれる。
エッセンシャルオイル:ラベンダー。鎮静と鎮痛に優れた万能薬。ストレスや不眠、皮膚や筋肉の痛みや炎症を鎮め正常化する。アロマポットやディフューザーなどの芳香浴や、オリーブオイルと合わせたマッサージ、エプソムソルトに混ぜて入浴も。やけどには原液を塗布する。フランスのプロヴァンス地方の高地で採れたものが高品質。
天然石:古来、太陽が宿る石と呼ばれたペリドット。指輪の台やチェーンはゴールドを選ぶと、太陽神の力が高まる。
ブナ BEECH (Fagus sylvatica)
魂と共鳴しているサイン: 過去からのインスピレーションを表現することで傷は癒え、愛する人と時間をともに刻む人生と、理想の未来を築く人生とを呼び寄せることができる
バッチフラワーレメディ:ビーチ。自分を守るため、安心感を得るために、他人に対して批判的で不寛容な見方をしてしまうときに。すべてのものの内に美徳を見いだし、寛大で思いやり深い態度で接することができるように導く。
精油:バイオレットリーフ。ブナの樹木の根元に咲くスミレ。咳、不眠、イライラ、緊張に効果があり、古代ギリシアでは怒りを鎮めるために使われた。アロマポットやディフューザーなどの芳香浴や、キャリアオイルと合わせてマッサージに。
天然石:サファイア。「太古の知」を魂と肉体とに蘇らせ、予言と知恵を与える。高い治癒力があるため心を平穏にし、知的な行動へと導く。
リンゴ APPLE (Malus domestica)
魂と共鳴しているサイン:
選択に迷うことがあっても、下した決断を肯定し、人生のどんなことも喜びに変えることができる
体の中に取り入れる:リンゴの焼き菓子や、カルヴァドスやシードルなどのリンゴのお酒。リンゴがまるごと入ったポム・プリゾニエールで、リンゴを眺めながらお酒を楽しむと、幸せのエネルギーがより高まっていく。